仕事の「静かな消耗」を止める3ステップ ─ 沈黙のコスト/間合い/MP管理 - 傍観戦略

仕事の「静かな消耗」を止める3ステップ ─ 沈黙のコスト/間合い/MP管理

 

派手な事件は起きていないのに、じわじわ疲れていく。最近はこの現象を、自分の中で「静かな消耗」と呼んでいる。大きな失敗はない。怒鳴られたわけでもない。なのに、気づけば週の後半にメンタルのMPがゼロ近くまで減っている。

私は「観察→仮説→実験」の順で物事をいったん分解する癖がある。仕事・家族・趣味(格闘技)のどこでも同じ。今回は、職場に潜む「静かな消耗」を減らすために、自分で試して手応えがあった3ステップをまとめた。

1. 観察:沈黙の“コスト”を見える化する

何も言わない。やり過ごす。波風を立てない。短期的には賢明に見えるが、沈黙には必ず維持費がある。具体的には次の3つだ。

  • 再発コスト:今日スルーした違和感は、明日も同じ顔でやってくる。
  • 歪みコスト:「自分はこういう人間だ」という自己像が、迎合寄りに上書きされる。
  • 時間差コスト:短期の衝突を回避した見返りに、長期の疲労が積み上がる。

対策の最初の一歩は、「何に沈黙しているのか」を最低限の項目でメモに残すこと。私は日次メモに、“黙った理由 / その場の得 / 後日のツケ”の三列を作った。書くのは30秒でよい。数字は要らない。ただ、後で読み返すと、静かな消耗の正体が見えてくる。

2. 距離:間合いの設計で被弾を減らす

格闘技では「間合い」が結果を決める。会社も同じだと気づいた。苦手な相手の得意距離に踏み込むほど、こちらが消耗する。そこで私は、場面ごとに距離を設計した。

  • 長話で時間を奪われる → 媒体を変える:「要点をチャット(メール)でもらえますか?」に置き換える。
  • その場での〆切・即断を迫られる → 反応を遅らせる:「関連タスクを確認してから返します」で一拍置く。
  • 人数戦・空気戦で押される → 人数を減らす:「個別に10分だけ」で場を分ける。

これは逃避ではない。ルールの再設計だ。相手の強み(声量・その場の圧・同調圧力)にわざわざ付き合わないだけで、被弾は目に見えて減る。

3. 回復:日常のMP管理は“1分3種”で十分

静かな消耗は、派手な休養では回復しにくい。大事なのは、1日の中で微回復を何度も挟むことだ。私が続いたのは次の3つ。

  1. 呼吸:鼻から吸って、口をすぼめて長く吐く×5回。会議前後に1セット。
  2. 視野:画面の一点凝視をやめ、左右の周辺視野を意識的に開く。肩の余計な力が抜ける。
  3. 微運動:スクワット10回 or 肩甲骨を寄せて10秒。座りっぱなしの「鈍り」を断つ。

どれも1分以内。やる/やらないの差が体感で分かる。散財で回復しない日を増やすのが目的だ。

よくある反論と、その扱い

Q.「それって、ただの逃げでは?」
A. 逃げではなく戦場の再定義。無駄に削られる場所から降りて、自分の思考が働く場所へ移すだけだ。

Q.「全部に距離を置いたら、人間関係が悪化しない?」
A. 距離はゼロ or 無限ではない。必要な場面だけ近づき、不要な場面では離れる。メリハリの問題だ。

小さな実験:明日からのチェックリスト

  • 今日の「黙った場面」を1つだけメモしたか。
  • 苦手な相手の得意距離から、1回は降りたか。
  • 仕事の合間に1分3種(呼吸/視野/微運動)を1セット挟んだか。

まとめ:静かな消耗は“設計”で止める

大声の事件はニュースになるが、静かな消耗は可視化されにくい。その分だけ、人生の満足度を長期で侵食する。
観察(沈黙コストの見える化)→ 距離(間合いの再設計)→ 回復(1分3種)。この順で組み直すと、同じ仕事量でも疲れ方が変わる。

派手さはないが、今日の残りと明日の朝に効く。まずは1つだけ、小さく始める。

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